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踏切での勇気をたたえて

昨年の11月に踏み切りで男性を助けようとして

中村のり子さんという60歳の女性がともに電車にはねられて

亡くなってしまいました。

JRでは事故のあった踏切のそばに顕彰碑を設置し、除幕式を

行ったようです。

もし自分だったら見知らぬ人を命をかけて助けようと

とっさに動けるだろうか。

中村さんの勇気は命は落としてしまったものの

とにかく助けなければというとっさの行動だったのだと思います。

素晴らしい人だったのだろうなと生前の中村さんの人柄を

考えさせられました。

中村さんは踏切内で落し物を拾おうとしていた男性の両脇を抱えて

踏切の外に出そうとしてともにはねられてしまったのだそうです。

その除幕式には兄や親せきら11人が出席し、黙とうをささげました。

 

中村さんの兄は「悲しみは和らいできたが今日は事故現場で

妹のことを思い出し、ぐっとくるものがあった。

これでひと段落したかな、という思いもある。

この素晴らしい顕彰碑で人助けの精神が世の中に伝わると嬉しい」

と話ました。

その碑文には中村さんの崇高な精神と勇敢な行為を永遠にたたえここに記します

と刻まれているのだそうです。

 

顕彰碑を見つめる兄の姿が新聞に掲載されていましたが、

なんとも寂しそうな姿で私の心にもぐっときました。

それでも勇敢な妹をほこりに思っているのだろうと伝わりました。

 

きっと中村さんの正義あふれる行動はたくさんの人の心を動かすと

思います。

踏切の男性の命は救えなかったけれど、たくさんの人の気持ちを

救ったのかもしれません。

 

 

 

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