絶滅危惧種のクロアシアホウドリの生息が八丈小島で確認されました
今月の25日に「伊豆諸島自然史研究会」という市民団体の方が
国際自然保護連合によって絶滅危惧種に指定されている大型の海鳥の
「クロアシアホウドリ」繁殖地があることを確認したと発表したそうです。
繁殖地になっていたのは伊豆諸島の無人島である「八丈小島」だったそうで、
島にはクロアシアホウドリ約50羽ほどが生息していて求愛行動も見られたのだそうです。
八丈小島は1969年に全島民が島を離れてしまった後、家畜として飼われていたヤギが
野生化してしまい植生を破壊してしまったため、2002年から2007年にその駆除が
行われていたそうです。
その島で今月、現地調査が行われた際に3歳前後の若い個体群を確認したのだそうです。
約300キロほど南にある繁殖地の鳥島から移動したのではないかと見られているといいます。
移動した先の八丈小島にはイタチなどの外敵が少なく、草むらや緩やかな斜面があるなど
繁殖環境が整っているそうなので、そのまま繁殖地になったのではと思います。
調査をされた方も「クロアシアホウドリの楽園。世界有数の繁殖地になる」と語っているそうで
島を管理している都や町に環境保全を求めているのだそうです。
クロアシアホウドリとは全長80センチ、翼を広げると200センチ近くにもなるという
大きな海鳥なのだそうで、数日間飛び続けることもあるといいます。
主には赤道より北の北太平洋に棲んでいるのだそうで、八丈小島は世界最北の新繁殖地に
なる可能性があるそうです。
クロアシアホウドリは離島の地上でも海上でも人に出会うことが無かったために人を
恐れることが無く、こん棒などで殴り殺され羽毛布団の原材料とされてしまっていたそうです。
そんな悲しい歴史もあり、絶滅危惧種として指定され、日本国内では一部で約5000羽が
繁殖しているのに留まっているそうです。新しい繁殖地で暮らすことで、いつか指定から
外される日が来ればいいなと思います。
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